2007年8月6日

神童

Filed under: 奈良屋通信 — Cinamedict @ 4:57 PM

クラッシック音楽がブームなのだという。マンガ「のだめカンタービレ」が、TVドラマになってクラシック・ブームに火がつき、CDの「ベスト・オブ・クラシック」が爆発的ヒットとなった。昨年、モーツァルト生誕250周年ということもあり、今までにないくらいクラシック音楽が注目されている。

日本映画「神童」も、男女二人の若きピアニストが主人公の本格的クラシック映画。

注目は、主人公の男女を演じる2人の役者が、この先必ずや日本映画を代表する逸材であるということ。

言葉を覚える前に楽譜が読めた13歳の天才ピアニスト“うた”を演じるのは14歳にして映画初主演ながら、その圧倒的な存在感と演技で、まさしく神童の呼び声高い成海璃子。

「大丈夫、あたしは音楽だから」と言い切る、そのゆるぎない自信、必然から自然に感じさせるほどの天賦の才で自然に演技できる中学生の大女優だ。そして、天才ゆえ悩み孤独な彼女に、音楽の楽しさ素晴らしさを目覚めさせる、落ちこぼれの音大受験生ワオに、青森県下北出身であり、今、最も活躍している若手俳優の松山ケンイチ。朴訥に、そしてひたむきにピアノを弾き、演じる姿は、彼もまた神童なのだと感じさせる演技だ。もう一人、神童がこの映画には参加している。

わずか5歳でウィーン国立音楽大学予備科に入学した94年生まれの和久井冬麦が“うた”の演奏の吹き替えを担当している。

その他、英国王立音楽院を主席で卒業し現在同じ学院の大学院に在学中の三浦友里枝。TV「のだめ・・」で玉木宏の演奏の吹き替えを担当し、今回ワオの演奏も担当しているショパンコンクール1位の清塚信也など、国際舞台で活躍する日本クラシック界の新鋭がベートーヴェン、メンデルスゾーン、モーツァルト、シューベルト、ショパンの名曲の数々を奏でる。劇中に出てくる言葉「音楽は生きるためにあるものだ」この映画を見て、その意味を感じ取ってくれたら幸いである。

 自身の才能に悩み、持て余している13歳の天才ピアニストの少女うたが、音大を目指す落ちこぼれ浪人生ワオと出会い、成長する姿を描く。

さそうあきらの同名コミックの映画化。

監督  萩生田宏治

出演  成海璃子、松山ケンイチ、手塚理美、吉田日出子、甲本雅裕、西島秀俊、柄本明、串田和美、貫地谷しほり

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