「オカンの嫁入り」
「オカンの嫁入り」とは、なんとも古風なネーミングだが、主演は大竹しのぶと宮崎あおいという世代を代表するトップ女優の初共演作。もちろん「オカン」には大竹しのぶ。その娘役に宮崎あおいが関西弁で、かわいくも揺れる娘心を演じている。家族というものは、ある意味空気みたいなもので、誰でも親はいるし、子供が一人で生きて行くわけがないのを思えば当たり前のものなのかもしれない。でも、人それぞれの事情というものがあって、普通のことが普通でない家族もいっぱいいる。そもそも、普通の家族っていったいなんだろう、と思うのだが、映画では母一人娘一人の二人の家族が、お互いのことを思い、そして生きていく淡々とした日常を描いている。その日々が暖かく、いとおしい。何も特別なことがないからこそ日々暮らしていける。ただ、いなくなってから、その大切さがわかるのでは、すこしさみしい。その前に、親子でこの映画を見て日常の大切さを感じるのもいいかも。
「オカンの嫁入り」
長年、母一人子一人で仲良く暮らしてきた母娘が、母親の突然の再婚宣言によって揺れ動くさまを、ユーモラスかつ温かく描いた人間ドラマ。
監督:呉美保
出演:宮崎あおい、大竹しのぶ、桐谷健太
10月23日より11月19日までシネマディクトにて上映。
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