あのダグがねー
ダグといってもピンと来ない人も多いと思うけれどジョージ・クルーニーといえば「ER」のダグ・ロスなのだ。その後、ドリーム・ワークスの記念すべき第一回作品「ピース・メーカー」(ERの監督だったミミ・レダーが監督だった)、「パーフェクト・ストーム」「オーシャンズ11」などなど、ハリウッドを代表するアニキ俳優となった。ただにやけているプレイボーイ・アクターではなくて、「グッドナイト&グッドラック」「シリアナ」「フィクサー」などの社会派作品の製作も関わったりする、心底役者でもある。そりゃそうだパパはニック・クルーニー。映画評論家であり、TVキャスター。叔母さんは有名なジャズ・シンガーローズマリー・クルーニーと、芸能一家なのだ。そんなジョージの最新作は、今までにないジョージ・クルーニー。彼のイメージとしては車のCMでもおなじみの少し首を振りながらしかめっ面しながら”にっ”って微笑むダンディなスター。でも、今回は寡黙でストイックな殺し屋の役。古くは「ある殺し屋」の雷蔵、「サムライ」のアラン・ドロン、もしくはゴルゴ13なのだ。
監督はU2、デビッド・ボウイ、ビョークらを撮り続けてきた世界的なフォトグラファーであり、彼らのPVディレクターでもあったオランダ出身のアントン・コービン。アメリカ人俳優が主演するアメリカ映画でありながら、コービン監督によって描かれる世界は、趣豊かなヨーロッパ映画みたいだ。
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