シネマ・ディクト
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■音響の話

 
 最近シネマディクト館主としての悩みというか、こまったことが劇場の音響についてで、「音がでかすぎる」「もっと低くしろ」とクレームをつけるお客様がたまにいます。OPEN当初は、まだ映画のデジタル音響に慣れない年配のかたが結構「うるさい」「音量が大きすぎる」とよくいわれたのですが。最近若い人たちも「うるさい」といわれます。でも少しだけ我慢して欲しいのです。確かに音でかいです。
あるひとから青森で一番"でかい"音出す映画館といわれました。でもただ単に"でかい"わけじゃありません。
映画を上映するにあたって劇場の大事な部分に音響設備があります。
1970年代から続いた光学録音のドルビーステレオもドルビーステレオSRと進化して来ましたが、1990年代にはいるとサウンドトラックのデジタル化の機運が高まり、現在までに4社による開発、発表がされています。
Cinema Digital Sound (CDS)KODAK社とORC社の共同開発による方式この方式は音源を記録するフイルム・ポジションが現在も使用されているアナログ・サウンド・トラックやドルビーSRと同じ場所に音源を記録していたため互換性がなく普及せず開発が中止され使用されていません。

(DTSのロゴです)

DTS

デジタル・シアター・システム社が開発した方式で最初日本の松下電器の技術協力もあり当時その傘下にあったユニバーサル映画が採用したデジタル方式です。他社と大きく違うのはCD−ROMが音を再生する方式でフイルムにはそれを制御する信号が記録されています。

SDDS
ソニー・ダイナミック・デジタル・サウンドの略で日本のソニー社が開発した方式。ソニーが親会社の旧コロンビア映画、現ソニー・ピクチャーズが主に採用したデジタル方式です。

SR−D
スペクトラム・レコーディング−デジタルの略です。ドルビー研究所の開発による方式で他の2方式(DTS、SDDS)が開発した会社がその傘下の映画会社に影響力を及ぼしたのに対し、ドルビー社はその前に普及していたアナログ・サウンド・トラックから進化したSR音響がすでに普及しておりそのSR音響が他のデジタル同様デジタル再生時のバックアップとしての役割も生じたことも手伝い作品的には一番採用されたデジタル方式といえます。

(DTSのコンピュータ部分です)
デジタル音響が普及しだした当初(ちょうどシネマディクトがオープンしたくらいの時)映画によってデジタルの方式がユニバーサルならDTS、コロンビア(ソニー)ならSDDSといった方式だけ一種類だけ採用した映画や、DTSとSR−DとかSDDSとSR−Dといった二種類の方式を組み合わせた映画などがありシネマディクトではSR−DとDTSの2方式を採用しました。
この二方式あれば当時の大体のデジタル音響が再生できるからでした。でもハードがそろっていてもそれだけで良いという訳にはいきません。音響に興味がある人は知っていると思いますが劇場の中は箱なので音がぶつかり合って残響がおきます。
またうちは劇場が二つありますがこの二館の音が干渉しないように、二階が耳鼻科の
医院ということもあり防音についても残響についても設計の段階からちょっとやり過ぎたくらい気を使いました。その結果ドルビーSR−Dのレベル7で上映しています(というか上映できますと言ったほうが正確)。これは上映の音響レベルの基本です。

(これでSR−DとDTSのフイルムの信号をよみとります)
この前上映した「マルホランド・ドライブ」のD・リンチ監督は3デシベル上げろ(きもち上げ)、フレームもちょいあげの指示が手紙で来ていました、ちょっと前の「プライベート・ライアン」の時のスピルバーグなどは上映に際して映写の指示のビデオまで送りつけています。作り手のイメージどおりに上映するのは劇場の基本と僕は思っているのでほんの少しだけ我慢してください。日頃耳にしない大音響でも慣れてくると快感に変わります。
でも問題もあります。それは予告編。映画本編の他に予告編もデジタル音響が作られるようになりテレビCMと同じで本編以上の大きい音で映画会社ごとの競争になっているということ。アメリカではすでに製作会社、配給会社と音響会社およびMPAAなどの諸機関が集結してTASA(トレイラー・オーディス・スタンダード・アソシエーション)という音量基準を決める機関を設置して全米で適用しているのですが・・・(こんなところはアメリカという社会は凄いと思う)まだ日本は音量競争が続いています。日本も早く何とかならんものかと思っております。


[20021.07.12]



■ハードだべ!

それは17日の金曜の朝から始まった。
劇場に行ってパソコンつけてFAXチェックしてコーヒーメーカーのスイッチを入 る。その後映写室に行き映写機とプリントのチェックをし仕事が始まる。そこまでは 今までと変わらない、いつものような朝の風景だった。でも郵便屋さんが郵便を届け てくれてからいつもの日常がドラスティックに変化した。毎日届くたくさんの郵便の 中にまるで”不幸の手紙”みたいな”黒い郵便”(写真1)「スターウォーズEP2」 の試写の招待状だった。さっそく開けてみると4日後の21日!しかも朝8時!!会 場8時20分上映?!EP1のときも朝だったから覚悟はしてたけど4日前に届くとは ・・・。朝8時だと前日に東京に入らなきゃ当然試写には間に合わない。でも前日の 20日は青森県環境生活興行同業組合という無駄に長ーい名称の映画館の組合の年次 総会が午後4時からあり電話したらどうしても出ろという。しかたないので久しぶり に夜行寝台の切符買った。(そういえばエピソード1の試写も前日組合の総会でその まま夜行列車に乗って上京したことを思い出した。)20日は会議やって理事長きめ て、副理事長にさせられて(それでどうしてもでろっていってたのね)チャンチャ ン。その後飲みで適当にのんで「ハイ・サイナラ・ホナ・いってきまーす」とみんな に送り出され。青森駅に9時6分発の”はくつる”に乗りワイフの作ってくれたおに ぎり食べながら約10時間寝台車にシェイクされて朝6時39分に上野につい た。
そのまま山手線で有楽町へ、朝7時日本劇場改め日劇1。やっぱりもう並んで る(写真2)8時ちょっと前に会場。うわさではEP1同様あまり試写しないそうなので、おもだった批評家・評論家・タレントみんな来ている。映画そのものは内容はい えないけど、別にアナキンとアミダラのラブストーリーを前面に押し出す必要があっ たのか疑問。スターウォーズ大好きな映画好きの一人としては、キャラいっぱいでて るし、ヨーダたちジェダイが大活躍するちゃんとした?スターウォーズです。やっぱ りスターウォーズは特別なのです。上映時間2時間22分ちょっと長い。その後歌舞伎座向かいUIPに行き秋から来年の春までの話。その後お昼に竹葉亭でお昼ちなみに僕はウナギではなく鯛茶を食べました(死ぬほどうまい)。午後1時UIP試写室にて今年のオスカーでも話題になった「in the bedroom」満員。夜行に揺 られ朝っぱらから映画みてその後ごはんおもいっきり食べた後の「in the bedroom」はつらかった。なにせ、前半のたんたんと続く普通のアメリカの家族の 日常を描き死ぬほど睡魔に襲われたが一発の銃声からすっかり映画に魅せられた。名 作です。ところで前に水野晴男さんのボノゴのことを書きましたが今回この試写で石原義純(都知事の倅)のボノゴがありました。考えてみると結構有名人のボノゴ私みてます。

これも2時間こえる作品でした。シシィ・スペイセク、トム・ウィルキンソン、マリ サ・トメイ良いです。その後築地の松竹→六本木のFOX→となりのGAGAとまわりこ の日三本目の試写会場京橋の映画美学校へ。凄く込んでいるので早めに会場に行って く れとの話だったので30分前につく。もう並んでる。作品は「ピンポン」すごーく面 白 かったです。シネマディクトでは8月3日公開決定しました。青森県ではディクトだ けの公開です(たぶんアメリの例もあるので断言できん)。PM8:30に定宿の半蔵 門にあるダイヤモンドホテルにチェックイン荷物解いてその後、親友モーミンと待ち
合わせ の新宿キャットへ行ってDUG行って、ゴールデン街のカボシャールに行ったらやって ない ”ナミちゃんまた仕事しなくなったのかなー”そのあとNEW DUG行ってつかれたので 早め に?帰る。就寝たぶん1時半ごろ。
次の日。朝7時半起床。風呂は行って早めにホテルを出る。AM9時半頃、本郷の” スタバ”で朝飯。アスミック・エースに行くにはまだ時間があるので東大の赤門界隈の古本屋のぞいたりうろうろした後AM11時ごろ赤門のすぐ近くにあるアスミックに行 く。
ほとんど「ピンポン」の打ち合わせ。その後の番組の話も少し。AM11:50日活ルーヴル以降の話。今年のカンヌに出した「10ミニッツ・オーダー」はとても面白そう なんとベルトリッチ、ゴダール、ジャームッシュ、チェン・カイコー、スパイク・ リー、 ヴェンダースなどの監督が”時”をテーマに短編を製作して一本の長編にまとめ上げ る 世紀の話題作!すっげー!その他ガトリフの新作やらetc。来年もお世話になります。
PM1:30渋谷のアミューズ。アミューズのケイト・ブランシェット!野口さん札幌 出張でいない でも変わりに金子さんと「バイオハザード」の打ち合わせ。最初題名聞いてゲームのイメージで殺しまくりのゲロゲロだと思ってたらミラ・(パーフェクト)ジョボビッ チが思いのほかカッコいいので考え直す。その他「ラッキー・ブレイク」と今年のカンヌでパルム ドール獲った ポランスキーの「戦場のピアニスト」の話。などなどなど。PM3時月島のムービー・ テレビジョン にて「きれいなおかあさん」の打ち合わせ。ここの菊地原さんは日本酒以外は酒飲む と いっさい口にしません。すげー酒強いです。人造人間みたいです。前に「ディープ・ スロート」 と「ミス・ジョーンズの背徳」など往年のグローバル・フイルムの話を聞いてとても 面白く 参考?になりました。さてハードな東京出張も終わりと思ったら、同じフロアにキネ ティック が・・ついでに寄ってコ。電話でしか話したことがない人と会うのはちょっとドキド キします。
残念ながらキネティックの笹岡さんは男性なのでワクワクはしなかったけど想像してたのと ちがいヤサオトコ系のイイ男でびっくり。そんなことどうでもいいけど「エトワール」は楽しみです。

そんでもって仕事終了。銀座で娘のお土産買って京急で羽田へJAS無事飛んで着いて 家に帰ったのがPM8時半、9時過ぎに劇場に行く。Laundryの編集して営業終 了後 テスト自由になったのはAM1時。でもすぐ眠れず。2時ごろ寝る。
次の日の昼札幌に全興連のため行く。次の日シアターキノによって中嶋さんの話を伺い とてもとても参考になる。まだまだわたしはなってません。勉強しなおします。
そして帰路青森へ。これでハードな日々は終わるのかと思ったら大間違い。この日は楽日の 金曜日。青森着いて劇場行って映写機から「とらばいゆ」外して「Laundry」着けて コンピューターのプログラム組んで予告編集してやっとお終い。
終わったどー。ハードだべ。ふー。


[2002/6/2]

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