2005年3月4日

「東京出張」

Filed under: 奈良屋通信 — Cinamedict @ 12:00 AM
 

東京出張。今回も朝6:44のつがる6号に乗り八戸で新幹線に乗り換えて11:08 に東京に着く。
二年前、大阪伊丹空港で着陸直後に強風のためタッチ&ゴーをやられてから、ど うも飛行機は苦手。見るのは好きなんだけど。でも時間に余裕を持って飛行場に 行き、なんだかんだで銀座に着くのが電車も飛行機も大して変わらないから、ど ちらかというと、電車の中でお気に入りの音楽を聴きながら、こうして駄文を書 いたり本読んだりしてすごすのもいいもんだ。東京着いたら、そのまま試写室直 行なんてときは、早めの昼食を兼ねてちょっと不真面目?だけど仙台過ぎたあた りで、午前中にもかかわらず牛タン弁当でビールなんてよろしんじゃないでしょ うか(昔の深夜放送でやっていた日本食堂のCM風・・わかる人いるかな?) 前に東奥日報で、月一回コラムというかエッセイというか、自分でもなんじゃこ りゃの文章を書いていた時の原稿料を、何に使おうかだいぶまよった。なにせあ んな駄文であるにもかかわらず、初めて文章を書いて得たまとまったお金なので、 ただ飲み食いに使うのもなんだし残しておいたが、さてなにを買おう。そんなに たいしたものは買えないが、なんか記念になるものをと考えた。それがなかなか 思いつかない。普通なら万年筆でもと思う文房具好きの僕だが、もう今はいない 敬愛する叔父から、大学の入学祝いにもらったモンブランの万年筆に悪いようで イマイチ触手が動かない(本当は銀座の伊東屋で物色したが完全に予算オーバー) 。ネクタイやゴルフクラブもなーっと思っていたら、雑誌でボーズのノイズキャ ンセラー付のヘッドホンの広告を見た。ヘッドホンなのにこの値段はすごい!普 通買わない買えない。

 

しかもポータブルCDプレイヤーの”おまけ”付!僕はとっても”おまけ””限定 ”に弱い。いつも出張で、MDやCDを聞きながら電車の中ですごしているが、いま いちイヤーホンもしっくりしたものがなかったので思い切って買ってしまった!
なんのなんの記念記念!インターネット!ネット!(これがまた曲者です)注文 したらすぐ送られてきた!そしてすぐ使ってみた感想は・・「大した事ないじゃ ん」っと思っていたら、その凄さは電車の中でわかった。こいつは凄い!もう新 幹線には手放せません。(最初は勘違いしていて、まったく音を遮断するものだ とおもっていたけれど、ノイズなのね遮断するのは) その後ソニーがパクッテ似たようなもの出したけど(しかも半額くらいの値段で!
クソー性能が劣っている事を願う)まあボーズにはかなうまい。なんてったって ボーズだからこっちは。といっていたら「この前までボーズなんかホーム・シア ターやカラオケ屋用だなんてバカにしていたくせに」とワイフ。それはスピーカ ーのことだもーん(スピーカーはJBLが一番さ僕の中では)。

 

 

今回のBGMは”Ray”のサントラ。朝眠い目をこすりながら電車に乗って、レイ・ チャールズを聞いていた。数々の名曲。曲ごとにその映画の場面を思い浮かべて いるうちに「ジョージア・オン・マン・マインド」が流れ出し、外を眺めると真 っ白な白銀の世界にオレンジ色の朝日が光り輝いていた。この曲は彼の故郷ジョ ージアを歌ったもの。そしてジョージア州の州歌にもなっている。でも、その前
にレイ・チャールズは黒人がゆえにジョージアから追い出され、それゆえにレイ ・チャールズが生まれた。意思持ておわれた故郷を、それでも彼は、懐かしみ愛 し、いつくしんだことはこの歌を聴くとよくわかる。それをおもうと自然と涙が 流れた。ナット・キング・コールやサム・クックに似せて歌おうが、R&Bからク ラシック、カントリー、ジャズまで、ジャンルなんてどうでもいい。彼は音楽そ のものだった。いいものは良いんだ。それは映画にもいえるけど。
映画の中でバンドのメンバーを待つ間ベートーベンの”月光”を弾く姿がとても心に 残る。
この映画はどうしても上映したかった。UIPに、けっこう無理言って上映させて もらった。
この映画を映せて僕はとてもうれしかった。UIPに感謝。
後記:主演のジェイミー・フォックスがアカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得し たメデタイ。

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