2002年2月21日

水野晴男のボノゴ・・試写室で

Filed under: 奈良屋通信 — dict @ 12:00 AM

先日東京に出張して3本試写を見てきました。最初は東銀座の歌舞伎座の向かいにあるユナイッテッド・インターナショナル・ピクチャーズ・ファー・イース ト(長いのでUIPと言います)の試写室で今年のオスカー・レースでなんか獲るであろう・個人的には獲ってね!の「ビューティフル・マインド」 監督 ロ ン・ハワード、主演 ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー。
話題作だけあって試写室は満員でパイプイスも出て盛況の試写でした。
そういえば「恋をしたシェイクスピア」の試写もこんな感じだったなと思い出しながら(シェイクスピアの時はとなりにNHKの久保順子アナが座ったんで多少緊張してみたんですが、今回は知らないおじさんだったのでたっぷり映画を堪能しました。)
ロン・ハワードはうまいなー!ツボ知ってるよなー!と思いながら 最近難解な筋書きの映画が続いたのもあるのか起承転結がしっかりして感動と涙の素晴らしい映画でした。なんてったってジョン・ナッシュという「ゲーム理 論」というのでノーベル賞もらった数学者の実話で、数学と聞いただけで笑うしかない僕としてはそれだけでも映画の題材になるんかいなと思うのに、その上分 裂病に悩むというおまけつき。それをみごとに感動と涙と希望と愛に包み込んだロン・ハワードは凄い!
思えば僕は彼の「アメリカン・グラフティ」などの役者時代からのファンで、監督になっても「アポロ13」「コクーン」「バック・ドラフト(この映画の主題 曲「料理の鉄人」が使ったため鉄人の曲だと勘違いしてる人多いです、また最初のドルビー・デジタルが普及した映画です)」などの名作を作り、日本の監督で いえば黒澤や小津ではなくマキノ雅弘や稲垣浩的な監督といってもいいのではないでしょうか。
次はUIPのすぐ近くで築地にある東劇ビル松竹本社の試写室でアスミック・エースの 「バーバー」。昨年のカンヌ映画祭で最優秀監督賞に輝いたコウエン兄弟の新作です。 試写には社内試写やマスコミ試写などの各社の試写室でみる試写と、大きな劇場やホールで監督やスターが舞台挨拶をやる完成披露試写があります。今回は社内 試写だけでした。試写室ではいろんなマナーがあります。時間厳守、飲み食い厳禁は当たり前です(前に某赤坂のTV局アナで今はフリーの人ですがマックの袋 抱えてシェークすすって入ってきてヒンシュクをかったバカモノがいました)。かわったとこでは、なぜか一番前の列の席は映画評論家の席となってます。だい ぶ前イマジカの第一試写室で定刻の一時を過ぎても映画が始まらなかったので”おかしいな”と思っていたら舞台のソデの入り口からまるで水戸黄門の助さん格 さんみたいにおすぎとぴーこを従えた淀長さんが登場した時はびっくり仰天しました。そして最前列の一番真ん中にお座りになり両脇におすぎさんぴーこさんが 座って、まわりの評論家連中が挨拶して、やっと映画が始まりました。映画は「ロスト・ワールド」!しかもたぶん日本で一番音響もいいであろうイマジカの THXお墨付きの第一試写室だったんで映画が終わってなんかあったら大変だと思いつつ「記念になるな」なんて不徳な考え持ったりして・・ごめんなさい。実 際凄い音だったにかかわらず淀長さんはニコニコしてお帰りになりました。

 さて「バーバー」の試写です。僕は前から二列目の真ん中に座り上映を待ってました。その日が「バーバー」の最初の 試写でアート系作品ということでもありあんまり混んでなく 最前列は誰も座っていません・・・5分前までは。試写の前にトイレに行って席についてもう少しだなと思いながら入り口の方に目を向けると”あっ水野晴男さ んだ”と思いながら嫌な予感!!
案の定映画評論家でもある水野晴男監督は僕の目の前最前列の真ん中にドカッと座りました!今の洋画の字幕は画面の下に普通ありますがおかげで僕は約二時間 水野さんのボノゴでちょうど真ん中が見えなくなった字幕とつたない英語力で「バーバー」を見ました。映画はノスタルジックなモノクロの映像とビリー・ボ ブ・ソートンの演技が往年のハンフリー・ボガートを思い出させる渋い作品でしたがそこはコウエン兄弟なんで・・・あと秘密。それと愛煙家の方は二時間覚悟 して見ないといけません。タバコを吸わない僕でさえあまりにもビリー・ボブ・ソートンが常にタバコをくわえているのが気になったくらいですからタバコ飲み には違う意味で「たまらん一本」です。

三 本目は「ヒューマン・ネーチャー」昨年公開した「マルコビッチの穴」のスパイク・ジョーンズとチャーリー・カウフマンがビョークのミュージック・クリップ で注目を浴びたミシェル・ゴンドリーを監督に迎え、前作以上にわけがわからん凄い作品になってます。今回は社内試写・マスコミ試写が終わってたので雑誌の 「CUT」が主催したアンケート試写に割り込んで見せてもらいました。
一般の応募からの試写会なんでまえもってアスミックの宣伝の人に連絡して並んでる人々をよそにちょっとズッコイ感じ、ちょっと優越感の気持ちで名刺渡して 係りの人が取っておいてくれた席に座りました。場所は京橋の映画美学校の試写室でアート系の試写室持ってない会社がよく試写をやります。戦前の建物だそう で(一説にはGHQが占領後施設を使うため爆弾を落とさなかったとのこと)エントランスには飾らない木の椅子とテーブルがたくさん置いてあり、そこで試写 前に若い人たちがそれぞれ買ってきた食事や珈琲を飲んだり食べたりして素敵なアールデコ調の大理石の空間です。
でも試写室はキネットのイスでSR-Dもある新しい設備です。感想は「マルコビッチの穴」も凄かったけど今回はもっとわをかけて凄いです。そして笑いま す。夏前には上映できると思いますがまだわかんないです。そして今回の出張は終わりました。でも映画ばかり見てるわけじゃなく、この間に何社も配給会社の 営業の人と打ち合わせやらあーでもないこーでもないといろんなことを話すのでとってもハードです。そういえば今回は映画見なかったけどアミューズが渋谷の ユーロスペースの下に自前の試写室を作ったのでそれも見てきました(忘れてた。)「メメント」と「キリング・ミー・ソフトリー」の予告とSR-Dのトレー ラー6種類!(そんなにあったのか!)上映してました。その他に夜も個人的なときもあれば、いわゆる単館系の合同飲み会的な会もあり銀座・渋谷で飲みなが ら映画についていろいろ語りますのでとってもハードなんです。嫌いじゃないけど!

バーバー試写状

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