2011年4月26日

時に元禄十五年 その2

Filed under: 今日のダニー — Cinamedict @ 6:38 PM

今回のディクト寄席は二十回を迎える。前に十回記念と称して昼夜二回公演の喬太郎・白鳥の二人会。しかもそれだけじゃーつまらないと、夜は奈良屋寄席と称してR18”バレ噺”。つまり、お子様ご遠慮の”エロ噺”寄席。を開催。評判を呼び日本各地からお客さんが来たのも驚いたが、喬太郎・白鳥の噺が素晴らしかった。だから、二十回もなにかやろうと考えたが(本当はあったのだが)ビシッと古典落語を、ということで柳亭市馬師匠に決定。話し良し、声良し、姿良し。「カッコイイ」は上方の言葉で江戸では「姿がいい」というが、まさしく「姿がいい」噺家。親子酒、粗忽の釘そして御神酒徳利と、日本人でよかったなーと思わせる噺ばかり三席。ここんとこ、つらい日々が続いた皆々が心の底から求めている笑いの本質をしっかり届けてくれた。寄席がハネテ打ち上げ。いつものように、色々な話を聞く。なぜ三橋美智也だったのかとか、なんで、そんなに昔の歌が好きなのかとか。僕が聞いたのは「十八番は?」。そしたら師匠即答!「俵星玄蕃」。そう三波春夫の歌謡浪曲の名作。サクサクサクサクである。「先生!」「おう、蕎麦屋かー」である。酔っ払ったついでに師匠に一節願ったら「時に元禄十五年・・・」からはじまって「行く手は松坂町」まで、すらすらのすら。すげーなープロみたい。・・・・そうだプロだ。

 

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