「再会の食卓」
ベルリン映画祭で銀熊賞受賞
フィルムの事故で(他の劇場でのことですが)8月に延期になってました。
それでも、待つかいのある映画です。
監督はベルリン映画祭グランプリに輝く『トゥヤーの結婚』で脚光を浴びた、中国の俊英ワン・チュエンアンの新作。
ある日、上海で暮らすユィアーのもとに届いた一通の手紙。そこには、1949年に生き別れた夫イェンションが、40数年ぶりに台湾から帰ってくると…
猛反対する娘、自分には関係ないとうそぶく長男、金銭で解決しようとする娘婿。円満だったはずの一家がにわかに揺れ始める。はたして、ユィアーが下した決断とは…。中国と台湾を隔てる悲しい歴史に翻弄された二人の夫と妻、そしてその家族。共に食卓を囲む彼らのそれぞれの思いが、溢れ出していく…。
中国の人の挨拶で
吃飯了嗎?(チー ファン ラ マ=ご飯を食べましたか)というあいさつがある。大阪弁の「もうかりまっか」に、にて軽い挨拶でもあるのだけれど、それだけ食事を生活の中で大事にしている民族なのも確かだ。
映画の中では発展する上海の街を、台湾からやって来た老兵にこれでもかと見せる反面、老いの住処としての高層マンションを別に喜んで住んでいるわけではない本音も垣間見れる、中国人の真実の姿が描かれている。