2010年3月23日

新しい人生のはじめかた

Filed under: ノザック コラム — dict @ 12:53 PM

生きていく中、いろいろなことが起きる上で、スマートな生き方をするには、どうしたらよいのか。べつにストイックに生きたほうが良いなんていっているのではない。何歳になっても人を好きになってドキドキしたほうが良いと思うし、いろいろなことを体験し喜怒哀楽ある人生の方が楽しいと思う。いろいろ無理した下品な生き方よりも年相応の生き方の方が良いとは思うのだが、なかなか難しい。それでも、充実した人生を送るには恐れずに表に出ないことには始まらない。「新しい人生のはじめかた」は、「卒業」「わらの犬」などアメリカン・ニューシネマを代表するダスティン・ホフマンと、俳優業のみならず脚本家としてもオスカーを受賞した才女エマ・トンプソン共演の必然的偶然が必然的な出会いになっていく大人の恋の物語。寺山修司も叫んでいた「書を捨てよ町へ出よう」と。今なら「一人でも快適な家を捨てよ、街に出て映画館で映画を見よう!」といったところか。
「新しい人生のはじめかた」
人生の折り返し地点を過ぎ、それぞれに悩みを抱えた2人の男女がロンドンの街で偶然に出会い、一緒に過ごすひとときの中で前向きな気持ちを取り戻していく姿をハートウォーミングに綴る。
3/20(土)~4/2(金)まで
シネマディクトで上映

2010年2月21日

山田兄弟を知っていますか

Filed under: ノザック コラム — dict @ 5:46 PM


孫文といえば、中国三千年の専制政治、簡単に言うと王様の時代を終焉させ、中国と台湾の両方から「国父」として、今も尊崇を受けている革命家。その辛亥革命の孫文を、影に日向に支え続けた、たくさんの日本人がいたことを知る人はあまりいなくなってしまった。日本最古の映画会社「日活」の創始者、梅屋庄吉は、現在の貨幣価値に直して「2兆円」ともいわれる資金を孫文に革命の資金として援助し続けた。そして、青森県にも孫文に献身的に仕えた山田兄弟がいたことを知る県人は少ない。山田良政・純三郎兄弟は弘前の人。兄の良政は孫文と革命草創期に戦死し、弟の純三郎がその遺志をついで孫文臨終の時まで孫文に仕えた数少ない日本人の一人であったという。世界中が混沌としている今、世界平和を願った先人たちを知ることも私たちが、できることの一つなのかもしれない。
孫文の唱えた“西洋の覇道”に優越する“東洋の王道”は、いまだ成らずといえども。
「孫文 百年先を見た男」
1910年、 “革命前夜”。亡命の地マレーシア・ペナン島を舞台に、度々の革命失敗の苦境と失意、そして暗殺の危険に遭いながらも、愛する人に支えられ、理想を失わなかった革命家・孫文の闘いと愛の日々を描く。
監督:デレク・チュウ
出演:ウィンストン・チャオ
2月13日~2月26日まで
シネマディクトにて上映

2010年1月16日

ソウル・レッド 松田優作

Filed under: ノザック コラム — dict @ 4:59 PM


“あこがれ”というものは、若い時代に、あるのと、ないのとでは人生にだいぶ差が出てしまうような気がする。もちろんそれはあったほうが良い。たとえば車とかギターとか、物質的なあこがれもあるが、人に、あこがれて影響を受けた人もたくさんいると思う。部屋にポスター貼ったり、パスケースに写真や雑誌の切り抜きを入れたり、その人のヘアースタイルやファッションをまねたりした人も多いのでは。特に今の若い人と僕が若い時とを比べると、今の若い男には、男が男にあこがれる人が少ないように思える。僕らの少年時代の男の“あこがれ”は、なんといってもショーケンと優作、この二人がいた。昔風に言うと二枚目のバリバリ美男子(この分野には草刈正雄がいた)というわけではないが、かっこ良く、どこかコミカルで、情けなく哀愁をおびた、そんな男に“あこがれた”。そんな松田優作がなくなって、20年の歳月が流れた。それでも松田優作という光は、いまだ輝きを失わない。

「SOUL RED 松田優作」
2009年11月6日に没後20年を迎える、伝説の俳優、松田優作。 熱く生きることを忘れた現代に、その軌跡を、 その影響力を見つめ直す。
インタビュー出演:浅野忠信、香川照之、仲村トオル、松田龍平、松田翔太
<1月16日からシネマディクトで上映>

2009年12月23日

正義のゆくえ

Filed under: ノザック コラム — dict @ 10:47 AM


ハリソン・フォードといえば、映画ファンなら誰でも知っているハリウッドを代表するスーパースター。「スターウォーズ」のキャプテン・ハン・ソロ、「インディ・ジョーンズ」のジョーンズ博士、しぶいところでは「レッド・オクトーバーを追え!」のジャック・ライアンなど、役名でも、すぐイメージできるほどだ。そんな彼も不遇の時代があった。「スター・ウォーズ」の監督、ジョージ・ルーカスが若き時代作った「アメリカン・グラフィティ」で、主役の一人ポール・ル・マット扮する街の走り屋ジョンを小豆色のシボレーで挑発する名もない“田舎のあんちゃん役”なんてやっていた頃は、俳優で飯が食えず大工で生計を立てていたという。そんな彼ももう67歳。2001年のギネスブックで、世界で最も裕福な俳優として認定されるほどの地位を築いて来たのにもかかわらず、いまだ役者として新しいチャレンジも忘れないハリソン・フォードの新作は、人間として苦悩する移民局の捜査官。「いまだ役者魂おとろえず」といった感じ。

「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」
移民局I.C.E.のベテラン捜査官マックス(ハリソン・フォード)が不法就労者の取り
締まりを通して、偽造グリーンカードビジネスの闇に迫る社会派サスペンス。
12月19日よりシネマディクトにて公開

2009年11月7日

Filed under: ノザック コラム — dict @ 3:12 PM

太宰治生誕百年なんだそうである。
でも、地元である青森では今ひとつ盛り上がりに欠けている感じがする。たぶんそれは、地元なだけに、生の津島修治としての多分に悪評が太宰の残滓として、いまだに生暖かく息づいているからかもしれない。ある意味、この津軽に住んでいる人々もまた彼のせいで、一般的に暗いイメージがつきまとう。でも、津軽人の本質は、その逆で明るい人が多い。太宰の生きていた昔からの例えで言えば、北海道に渡ったヤン衆や恐山の大祭などでも、騒いでいるのは決まって津軽衆だということを聞いたことがある。「パンドラの匣(はこ)」は、太宰のダークな作品とは違い軽やかな、青春物語。当時は死病であった結核に冒されながらも希望を持って生きていく青年を生き生きと描いた、太宰にもサニーサイドがあるのだと思わせる作品でもある。いつまでも、色褪せない太宰治の魅力の一つが、この「パンドラの匣」なのだ。
「パンドラの匣 」
太宰治の小説『パンドラの匣』の映画化。結核を患う少年、ひばりが入所した風
変わりな療養所を舞台に、そこで出会った2人の看護婦への恋心と、おかしな療養者との日々を描く。
芥川賞作家の川上未映子が女優デビュー
脚本・監督・編集:冨永昌敬  
音楽:菊地成孔
出演:染谷将太,川上未映子,仲里依紗,窪塚洋介
<11月7日ロードショー>

2009年10月4日

南極料理人

Filed under: ノザック コラム — dict @ 12:21 AM

船に乗っている、料理人は腕がいいと言う。船などの限られた空間に長い間いると、どうしても食べる楽しみというのは、なによりも捨てがたいものとなってくる。そんな時、出された食事がまずかったら、なにもかもがつまらなくなって、僕だったら多分一日中機嫌が悪くなるだろう。それだけ食事というのは船の空気を左右する重要な要素になる。客船はもちろんのこと海賊船なんかは、荒くれ者だらけだから大変だ。そんなわけで料理人の腕というのは船では、とても重要なのだ。南極という所も、考えようによっては船と同じで限られた空間で、そこで働くコックさんもまた尋常でない腕がないと勤まらない。そんな料理人の南極での体験が映画になった。マイナス54℃というペンギンやアザラシどころかウィルスさえいない極寒の地で「ごはん」という魔法を使ってすさみそうな南極観測隊員の心を癒し和ませる、心温まる映画になっている。是非御高覧あれ。
「南極料理人」
南極観測隊に料理人として参加した、西村淳のエッセーを映画化した癒し系人間ドラマ。南極の基地内で単身赴任生活を送る8人の男性たちの喜怒哀楽を、数々のおいしそうな料理とともに見せる。
監督・脚本:沖田修一
フードスタイリスト:飯島奈美「かもめ食堂」
出演:堺雅人、生瀬勝久、きたろう
10月3日から10月23日までシネマディクトで上映。

 

2009年9月12日

それでも恋するバルセロナ

Filed under: ノザック コラム — dict @ 11:38 AM


なぜかウディ・アレンの映画のファンには美女が多い。それも知的なセンスの良い女性が。
なぜか?僕が思うに「アニーホール」「マンハッタン」などの時代から、彼の映画は主演のダイアン・キートンの魅力も手伝って自立する女、カッコイイ女の映画といったイメージが、ウディ・アレンの映画にはあった。ウディ・アレン自体は、見た目はさえない“きむずかしや”な感じの小男でイケメンとは、ほど遠い男なので、外見で人気があるわけではなくて、映画の醸し出す雰囲気が美女を映画館へと導くのか、まさしく恋愛の世界は摩訶不思議だ。最近は自ら出演するよりも監督業に専念している作品の方が、ロマンティックで、出ている役者も美男美女。その上ストーリーも情熱的で会話もウイットに富んでいて、歌の文句じゃないけれど「映画みたいな恋をして~♪」みたいな憧れのロマンス&バカンスの夢物語を見せてくれる。よく考えると憧れがウディ・アレンの映画なんだなー。
「それでも恋するバルセロナ」
婚約者もいる真面目なビッキーと、情熱的な恋を求める自由奔放なクリスティーナ。親友同士の2人は、夏のバカンスを過ごすバルセロナで魅力的な画家に出会い、それぞれ彼に惹かれていく。しかし、そこへ画家の美しい元妻が現れ……。
監督・脚本:ウッディ・アレン
出演:スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス
<9/12~9/25>
ペネロペ・クルスが第81回アカデミー賞助演女優賞を受賞。

2009年8月8日

レスラー

Filed under: ノザック コラム — dict @ 7:44 PM

ミッキー・ロークといえば「ナイン・ハーフ」「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」で世の女性をとりこにしたセクシー俳優。その後、もて男の世の常で、酒と女と薬で身を持ち崩し、どん底の境遇になる。しかも、役者になる前から彼はボクサーとしてリングに上り、くずれた顔を何度も整形したりして、まさしく身も心もボロボロの状態。そんな時、「レスラー」という作品にめぐりあう。心臓に爆弾を抱えながらも、リングを去ることができない男の悲哀と孤独を見事に表現している。本当はニコラス・ケイジが最初は配役されていたそうだが監督がミッキー・ロークを強く推したそうで、映画が先かミッキー・ロークが先かと思うくらい彼の役者として、男としての生き様そのものを映画にしたみたいな作品になった。アカデミー主演男優賞こそ「ミルク」のショーン・ペンに譲ったが、そんなことはどうでもいいくらいに、ミッキー・ロークは復活した。役者としても男としても

ミッキー・ローク扮する中年の悲哀漂うプロレスラーの人生の光と影を見事に描いた人間ドラマ。第65回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した。
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ
8月15日からシネマディクトで上映

2009年6月1日

スラムドッグ$ミリオネア

Filed under: ノザック コラム — dict @ 1:29 PM

今年度アメリカのアカデミー賞は日本の「おくりびと」の外国語映画賞受賞もあって注目されたが、本当の目玉は「スラムドッグ$ミリオネア」だった。なんといってもメインの賞である作品賞、監督賞をはじめ歌曲賞、作曲賞、編集賞、録音賞、撮影賞、脚色賞と八部門も受賞した話題作である。しかも、舞台はインドのムンバイ。役者もインド人と、いうこれまでのハリウッド映画の常識では考えられない受賞だった。映画そのものはバイタリティに満ちあふれた社会派エンタテインメント大河ラブ・ロマンス。「トレインスポッティング」の監督ダニー・ボイルがスピード感あふれる文句ない娯楽作に仕立てている。インド映画といえば「踊るマハラジャ」を代表する歌って踊っての娯楽映画が日本でもヒットしたが、それ以外はあまり馴染みがない。でもインドは世界一の年間製作本数を誇る映画大国なのだ。中国と並ぶこのアジアの大国の熱さをこの映画で感じ取ってみてはいかが。
スラム育ちの青年が人気番組「クイズ$ミリオネア」で、あと一問で全問正解という状況にいた。だが、司会者に疑われ、賞金の支払いを渋るTV番組会社の差し金で警察に連行され、尋問を受けることになる・・・。
運命と過酷な半生を疾走感あふれる演出で描いた人間ドラマ。
監督:ダニー・ボイル
出演:デーヴ・パテル、フリーダ・ピント
6月6日よりシネマディクトで上映

2009年5月21日

「重力ピエロ」

Filed under: ノザック コラム — dict @ 7:19 PM

映画の原作は最近、マンガがハバを利かせている。日本映画だけではなく、ハリウッド映画でさえ日本のマンガをネタにハリウッドスターが亀仙人を演じる(チョウ・ユンファだけれど)と言う時代だが、原作の映画化といえばやはり王道は今でも小説の映画化がメインストリームだということに変わりはない。最近は活字離れが進んだと言われるけれど、それでもベストセラー作家は存在するわけで、その中でも伊坂幸太郎は若者を中心に人気の作家だ。映画化されている作品もたくさんあり「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」など伊坂自身が青春時代をすごした仙台を主な舞台にした作品は、同じ東北に住む身にとっては格別に親しみも感じてしまう。小説の映画化に関して作者が不満やら絶望を感じることがよくある事なのだが、新作「重力ピエロ」に関しては伊坂幸太郎自身が「とてもいい映画」だと太鼓判を押した。彼自身一番思い入れのある作品に対してである。

「重力ピエロ」
連続して起こる放火事件と、現場近くに必ず残される奇妙な落書き。その謎は、幸せそうに暮らす一家の24年前の哀しい過去へと繋がっていく…。常識を超えた大きな愛に心で泣く、感動ミステリー。伊坂幸太郎の大ベストセラー同名小説の映画化。
監督:森淳一
出演:加瀬亮、岡田将生、小日向文世、鈴木京香、渡部篤郎
5月23日よりシネマディクトにてロードショー

 

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