2006年2月3日

モンド・ヴィーノ

Filed under: 奈良屋通信,幕間小話 — dict @ 12:00 AM

「モンド・ヴィーノ」は世界中のワインの“今”のお話。ワインは世界中で作られ、たくさんの産地があるので選ぶのが大変。そんなとき、アメリカのワイン評 論家ロバート・パーカー・Jrがワインに点数を付けたパーカーズ・ポイントでワインを選ぶのが流行っている。「よくわかんないから、とりあえずパーカーさ んが薦めるんだからまあいいか。」世界中の人々がそんな感じだから、パーカーさんオススメは、スーパーの“今売れています“マークよりも信頼されて、彼が 高い点数を付けたワインは、需要と供給の経済原理で一本何万円もするようになる。そしてコインの裏側のように、この業界に存在する「売れるワイン」を作る 技術を伝授するコンサルタントと、巨大資本をバックに世界中で高値のワインを造ろうとするアメリカの巨大ワイン企業。彼らの売れるワインを作る技術と戦略 に対抗する気候風土(テロワール)を守り、昔からの伝統的なワインを造り続ける人々との、エゴと欲望の戦いは見ごたえある。そして気がついた。衣・食そし て映画さえも同じなのだ。「みんなが良いというのなら、それが良い」そんな風潮が世界中に蔓延している。スタンダード、グローバリネーション、言葉は違う が均一化してきていることは考えようでは恐ろしい。もっと自分で選ぶことの大切さを考えさせてくれる。ワイン好きでなくても、このドキュメンタリーは今の 世界を考えさせる奥の深い映画なのだ。

マザー・テレサ

Filed under: 奈良屋通信,幕間小話 — dict @ 12:00 AM

中学生のとき、哲学者キルケゴールの本をわけもわからず読んだ。その時は、何か哲学的な雰囲気だけを味わいたかったのだが、
結局キリスト教的な愛を理解できなくてただ苦痛だけが残った。そりゃそうだ、普通に女の子を好きになる事さえままならぬ中学生が、
自己犠牲的な愛なんてわかるわけがない。
映画「マザー・テレサ」は、そんなキリスト教的な愛、宗教の枠をも超えて、貧しく困窮している人々に愛を奉げ続けた女性の物語。
主演のマザー・テレサを演じるのは「ロミオとジュリエット」のオリビア・ハッセー。36歳から87歳までのマザー・テレサを渾身の力で演じきり、見る者の胸を熱い感動の涙で満たす。
愛とは何ぞやと問えば「痛み」なのだ。その、人の「痛み」に、どんなときでも優しさを分け与え、そして「痛み」をわかちあうのが愛なのだということをマザー・テレサは教えてくれる。
文明の再野蛮化しつつある現代においてマザー・テレサの尊い愛を私達は忘れてはいけない。

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